FreeStyleWiki

宇宙際タイヒミュラー理論(IUTeich)

このエントリーをはてなブックマークに追加

[数学,IUT]

宇宙際タイヒミュラー理論(IUTeich)

  • zbMATHでのレビューを見て、これ以上の調査はやめましたが調べたことは残しておきます。元から私のような門外漢では調べるのに力不足でしょう。

Scholze氏がレビュアーで以下のように記載がある

More formally, the central claim in this series of papers is Corollary 3.12 in part III.

In the fourth part,this somewhat abstract statement is shown to imply the ABC conjecture over general number fields.

Unfortunately, the argument given for Corollary 3.12 is not a proof, and the theory built in these papersis clearly insufficient to prove the ABC conjecture.

+ 私訳

Finally, let me briefly summarize the content of the individual papers.

In parts II and III, with theexception of the critical Corollary 3.12, the reader will not find any proof that is longer than a few lines;

the typical proof reads

“The various assertions of Corollary 2.3 follow immediately from the definitions and the references quoted in the statements of these assertions.”

+ 私訳

  情報元

論文

  • 中心となるのはこの辺か
    • 1〜4まで論文があって、もう1つは概要説明

宇宙際Teichmuller理論

[1] Inter-universal Teichmuller Theory I: Construction of Hodge Theaters. PDF NEW !! (2020-05-18)

[2] Inter-universal Teichmuller Theory II: Hodge-Arakelov-theoretic Evaluation. PDF NEW !! (2020-05-18)

[3] Inter-universal Teichmuller Theory III: Canonical Splittings of the Log-theta-lattice. PDF NEW !! (2020-05-18)

  • Scholzeさんが指摘している証明部分はInter-universal Teichmuller Theory IIIのPDFのp.75中段

[4] Inter-universal Teichmuller Theory IV: Log-volume Computations and Set-theoretic Foundations. PDF NEW !! (2020-04-22)

[5] A Panoramic Overview of Inter-universal Teichmuller Theory. PDF NEW !! (2013-08-20) Comments NEW !! (2015-11-11)

+ [5]のAbstractを翻訳して注訳をつけてみた

  • 星先生のサイト

続 • 宇宙際 Teichmüller 理論入門

RIMS Kôkyûroku Bessatsu B72 (2018), 209-307.

宇宙際 Teichmüller 理論入門

RIMS Kôkyûroku Bessatsu B76 (2019), 79-183.

日本語なので安心

動画

掲示板

特に必要知識についてのキーワード集め

  • 筆者
    • 微分積分、線形代数まではなんとか…(?)どうやらガロア理論は必須らしい(ほんまか?)
    • いろいろ調べてると上記3人だとABC予想をどういう風に証明したいのか知りたい場合「整数論専門院卒、非数学者です。」の人が一番正解に近そう
    • なんかはてなでは名前が挙がっていないがAlgebraic Geometryのほうが重要な気がする(線形代数、体がこれに当たるか)

GitHub

  • 重要な点
    • 3. 宇宙際 Teichmüler 理論 (IUTT = IUT) とは何か?
      • まず、ABC予想と深い関係にあるものとして Wikipedia - スピロ(Szpiro)予想 というものがある
      • IUTは、この予想に登場する楕円曲線の鍵となる数論的不変量を「対称性」のみによって(従って元の楕円曲線に直接言及することなしに)記述しようとするものである
      • 望月の戦略は、Szpiro 予想を完全に群論的で「離散的」なものに再定式化すること
    • まとめ
      • まとめると、IUT は、第一近似としては、Frobenioid たちの操作や Frobenioid を用いた対象を調べる理論であり、
      • 幾何学的考察以上の表現能力を有している。そして、この理論を楕円曲線の不変量を保持した Frobenioid に適用することで、
      • 興味深い結論が得られる。「IUT」の「IU」の部分は、Szpiro 予想の証明自体には不要とみられる、より技術的なものである。

↑"Hodge-Arakelov 理論は最終的には使われない"の話、望月新一さんの数学 - 玉川安騎男 の文章だと、ホッジ・アラケロフ理論において「楕円曲線のp進ホッジ理論では, 楕円曲線の p 進テイト加群が中心的対象でしたが, これを有限個の等分点だけ考えることにより離散化し, 等分点集合(位相幾何的ないしエタール的な対象)に,楕円曲線の普遍拡大上の関数(ドラーム的な対象)を制限することにより, ある種の大域的な比較同型をダイナミックに構成・証明しました.」とある。

所感
ホッジ・アラケロフ理論は最終的には使われないというのは正しくないような気もする。もしくは、ホッジ・アラケロフ理論のアプローチは実は失敗している。(なぜなら、楕円曲線を離散的に見る道具がホッジ・アラケロフ理論であるような気がするから)

ブログ

  周辺情報

ABC予想とは?

\(a + b = c\) を満たす、互いに素な自然数の組 \((a, b, c)\) に対し、

積 abc の互いに異なる素因数の積を d と表す。このとき、任意の ε > 0 に対して、\( c > d^{1+ε} \)

を満たす組 (a, b, c) は高々有限個しか存在しないであろうか?

なんだかよくわかりません。

ABC予想はDiophantus問題
abc予想の話 より、 このような「解は有るのか無いのか、有るとしたらどれくらい有るか、特に有限個か無限個か...」というような問題をDiophantus問題と呼ぶとのこと。

望月論文のABC予想

以下が望月論文で証明されるABC予想の形式らしい。論文のどこで出てくるか調査中。

  • 黒川信重, 小山信也『ABC予想入門』PHP研究所、より

\begin{aligned} & 任意のε > 0に対して、ある正の定数 K(ε) \geq 1が存在して、 \\ & 次を満たす: \\ & a, b, cが互いに素な整数でa + b = c を満たすならば、不等式 \\ & max\{|a|, |b|, |c| \} < K(ε) \{ rad(abc) \} ^ {1+ε} \\& が成立する。 \end{aligned}

  • 根基
    • \( rad(abc) \) は根基(radical)を表しており、底に現れる指数を全部1にしたものを根基と呼ぶ。
    • \( rad(24) = 2^1 \cdot 3^1 = 6 \)

ABC予想を一元体で定式化する

これを定式化するときに一元体というものを使う。

\( \mathbb{F}_1 \) と書くと、それは1だけからなる集合 \( \mathbb{F} \) を表す。これが一元体。

例えば、\( \mathbb{F}_1[2] = \{1, 2, 4, 8, 16, 32, \cdots \} \) ← カッコ内の数字を何回使っても良いという条件で数列を作る感じになる

\( \mathbb{F}_1[2,3] = \{1, 2, 3, 4, 6, 8, 9, \cdots \} \) ← カッコ内の数字は複数可

ABC予想は以下のような一元体;

\( \mathbb{F}_1[p, q, \cdots, r] = \{some, number, blah-blah-blah, \cdots \} \)

から、\( a, b, c\) を選んだときに、 \( a + b = c \) を満たす解がどれだけあるかという問題。

  必要な知識

必要な知識と使う意義を観点としてにまとめる(トップダウン)

キーワード概要

ABC予想

  • Diophantus問題の一種、足し算とかけ算の要素が混ざるため難しい
  • そんでもってディオファントス幾何学という数学のジャンルがある
  • wikiを見た感じ、ディオファントス幾何学自体、代数多様体をなんやかんやして立体図形内の点があるかないか調べたりするやつだと思う

Szpiro予想(Szpiro's conjecture)

  • スピロ予想より強い予想を証明すると、ABC予想?がいい感じに定式化・証明できるらしい
  • 楕円曲線?を使うので、以降の知識は楕円曲線をいい感じに扱うための数学の道具なのだと思う

楕円曲線(elliptic curve)

  • 「望月論文では abc予想を示すために \( a + b = c \) となる整数 \( a, b, c \) から楕円曲線 \( y^2 = x(x-a)(x+b) \) を構築し、そのような楕円曲線が「比較的少ない」ことを見出すという方針を取っている。」
    • 黒川信重, 小山信也『ABC予想入門』PHP研究所、より
  • 「楕円曲線とは, 複素平面を 1と上半平面の点zで生成される格子で割ってできる1次元の複素多様体です. 実多様体としては, 2次元のトーラスです. 実は, zとz'が SL2(Z)で移りあっているときは, 対応する楕円曲線は複素多様体として同型であることが分かります. 楕円曲線の全体を考え, 同型なものを同じと見なしてできる空間を(楕円曲線の)モジュライ空間と言います. 」

望月論文のそのへんの方針が Arithmetic elliptic curves in general position. (English) Zbl 1221.14024 Math. J. Okayama Univ. 52, 1-28 (2010). なんじゃないかなあと思う。間違っていたらすみません。

  • 楕円曲線でそういうのを表現すると、代数多様体というものになる
  • 楕円曲線は一次元のアーベル多様体とみなせる
  • それをタイヒミュラー空間というものを使ってなんやかんやする

Hodge-Arakelov 理論

  • 楕円曲線に直接言及することなしに、Szpiro 予想を完全に群論的で「離散的」なものに再定式化するための道具
  • と、書いたけどよくわからない。でもたぶん重要。そして争点なのだろう。
  • ここまで楕円曲線を代数多様体で表してきたが、連続的な数学ではなく離散的な有限個の等分点で考えるのかも

フロベニオイド

  • 圏の一種らしい、どういう風に使っているのか謎

遠アーベル幾何学

代数多様体

  • "多変数の連立多項式系の解集合として定義される図形" らしい、関数の解を全部集めた集合ということなのだろうか
  • その中でも、楕円曲線アーベル多様体らしいのでそれを見ていけばなにかわかる気がする

抽象代数学

  • 遠アーベル幾何学はアーベル群から非常に遠い場合の話で出てくるので、アーベル群とかアーベル圏が出てくる
    • アーベル群, アーベル圏
  • 群は群論、圏は圏論、あと環というやつも出てくる
    • 群論、圏論、環、これらは Wikipedia - 抽象代数学 の言葉である
    • 総じてこれらは、プログラミング的に言えば(1)集合内部の要素の型を定義(2)それらの二項演算の計算方法を定義していると言える、そういうのを代数系(algebraic system)と呼ぶらしい、あえてそのように抽象化することでなんかわかることがあるらしい